目の下のたるみの原因とは？3つの理由をズバリ解説
理由1. 顔の骨格が原因で目の下にくぼみができる
目の下のたるみの原因には、顔の骨格の個人差が大きく関係しています。目を覆う骨の形状や大きさによって、くぼみの深さが変わってくるのです。例えば一般的に、目の窪みが深い人と浅い人がいらっしゃいますね。また目の大きさも、それぞれ異なります。大きな目の人もいれば、細めの目の人もいます。このように骨格の違いで、目の下にくぼみができるか否かが決まります。
骨格の違いは、骨のでき方や成長過程での個人差に起因しています。顔の骨格は両親から受け継いだ遺伝的な要因が大きく関係しているため、個人差が生じるのです。筋肉や脂肪の付き方も人それぞれですが、骨格には私たちはコントロールを効かせられません。したがって、骨格による目の下のくぼみは、生まれつきの骨格に起因する要因となります。
顔の骨格の違いによって、たるみやすいか否かが分かれます。くぼみができやすい骨格の人は、目の下のたるみも起こりやすくなる傾向にあります。一方で、そうでない人はたるみづらい傾向にあり、老後までたるみづらい顔立ちを保てる可能性があります。骨格次第で、顔の老け方が大きく変わってくるのです。
理由2. 眼球を支えるロックウッド靭帯が弱くなり脂肪がたまる
目の下のたるみの大きな原因として、ロックウッド靭帯の弱化が挙げられます。ロックウッド靭帯とは、眼球を支える役割を果たす靭帯のことです。この靭帯が弱くなると、眼球を支える力が低下します。そうすると眼球の下側に隙間ができてしまいます。
この隙間に脂肪がたまることで、目の下がたるんでくるのです。私たち人間の体内には、臓器の周りに脂肪が付いています。目の周りにもごくわずかですが脂肪が存在しています。ロックウッド靭帯が正常な状態であれば、この脂肪は適切な位置に収まっています。しかし、靭帯が弱くなり、隙間ができると、そこに脂肪がたまるようになるのです。
脂肪がたまることで、目の下がたるみ、垂れ下がってくるのが目に見えるようになります。しだいにたるみが目立ってくるのはこのためです。この原因によるたるみは、加齢とともに進行していきます。ロックウッド靭帯は年齢を重ねるごとに弱くなっていくため、たるみが目立つようになるのです。そのため、早い段階から靭帯の弱化を防ぐ必要があります。
理由3. 頭蓋骨が小さくなり顔の脂肪が垂れ下がる
目の下のたるみの原因として、頭蓋骨の変化が大きく関係しています。頭蓋骨とは、頭を覆う骨のことで、加齢に伴い小さくなっていくのが一般的です。20代の頃は650グラム程度の大きさですが、60歳代になると280グラム程度まで小さくなります。骨の密度が低下し、容積が減少していくためです。
頭蓋骨が小さくなると、相対的に顔の皮膚が余ってくるようになります。若い頃は頭蓋骨にぴったりとフィットしていた皮膚ですが、骨が小さくなると皮膚が垂れ下がってくるのです。特に目の下のあたりの脂肪が影響を受けやすく、下に垂れ下がる現象が起こります。
加齢に伴う骨の変化は避けられませんが、たるみの進行具合には個人差があります。特に50代以降になると、この現象が顕著に表れてくるようになります。たるみは徐々に進行するため、気付かないうちに目の下がたるんでいきます。適切な対策を打っておくことで、極端なたるみの緩和が期待できるでしょう。
目の下のたるみを防ぐ対策3選
対策1. 貧血対策でロックウッド靭帯の材料を補給する
ロックウッド靭帯を弱くしてしまう大きな原因の1つが、貧血です。体内に鉄分が不足すると、靭帯を作る材料が足りなくなり、靭帯が弱くなってしまいます。特に20代から40代の若い世代で、無症状の貧血が見られる割合が高いといわれています。自覚症状がないため、放置されがちなのが現状です。
貧血対策として効果的なのは、ヘム鉄の補給です。ヘム鉄とは動物性のタンパク質に含まれる鉄分で、体内吸収率が高いのが特徴です。具体的には赤身の肉や魚介類から摂取できます。レバーなどはヘム鉄の含有量が格段に高いため、積極的に食べるのがおすすめです。
また併せて、ビタミンAの補給も重要です。ビタミンAは肌の老化防止や、皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素です。ビタミンAが不足すると、ロックウッド靭帯の材料が作れず、靭帯が弱くなる恐れがあります。ビタミンAは動物性と植物性の2種類があり、動物性のレチノール型の方が体内吸収が良いとされています。レバーやウナギの肝油などに多く含まれています。
対策2. カルシウム・マグネシウム・ビタミンDで骨を丈夫に
頭蓋骨が小さくならないよう、骨の健康維持が重要です。骨を丈夫に保つ栄養素として、カルシウム、マグネシウム、ビタミンDの3つが特に大切です。筋肉や血液を作るためにも必須の栄養素ですが、骨の健康維持にも欠かせません。
カルシウムは骨の主成分を作るためのたいせつな栄養素です。しかしカルシウムだけではなく、骨のリモデリングにマグネシウムが関与しています。マグネシウムが不足すると、カルシウムの吸収率が下がったり、骨からカルシウムが溶け出してしまったりと、骨の健康を損ねる恐れがあります。
一方ビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。ビタミンDが不足すると、カルシウムを十分に吸収できず、骨がスカスカになってしまいます。日光浴が最も自然なビタミンDの補給方法ですが、日光アレルギーの人は魚介類からの摂取を心がけましょう。小魚の缶詰は手軽に食べられるのでおすすめです。
対策3. ケアで目の周りの老化を遅らせる
毎日のスキンケアを心がけることで、目の周りの老化サインであるたるみを防ぐことができます。特に重要なのが血行の促進です。加齢とともに、目の周りの血行が悪くなると、老化が進行します。マッサージを取り入れると、こり固まった目の周りの筋肉をほぐし、血液の流れを良くすることができます。
マッサージのやり方は簡単です。まず目頭から目尻に向かってゆっくりと優しくマッサージします。次に眉頭から目頭に向けてマッサージし、さらに眉尻から目尻に向けてもマッサージしましょう。これを朝晩2回程度行うことで、目の周りの血行が良くなります。
マッサージに加えて、美容オイルを使うのもおすすめです。質の良いオイルなら目の周りの乾燥も防げ、ハリのある肌を保つことができます。オイルを目のクマの気になる部分に直接塗布し、軽くマッサージすれば十分です。毎晩のケアに取り入れましょう。マッサージとオイルケアの組み合わせで、目の下のたるみを防ぐことができます。
まとめ
目の下のたるみは、骨格的な要因、靭帯の弱化、頭蓋骨の変化という3つの大きな原因が関係しています。骨格の個人差により、目の下にくぼみができやすいかどうかが決まります。また、ロックウッド靭帯の弱化により、眼球の下に隙間ができ、そこに脂肪がたまるとたるみが生じます。さらに加齢に伴い、頭蓋骨が小さくなることで、相対的に余剰の皮膚ができ、下垂する現象が起こります。
これらの原因に対して、以下の3つの対策を行うことが重要です。
1. 貧血対策でロックウッド靭帯の材料を補給する
ヘム鉄とビタミンAを意識的に摂取し、ロックウッド靭帯の弱化を防ぎましょう。
2. カルシウム・マグネシウム・ビタミンDで骨を丈夫に
頭蓋骨が小さくならないよう、これらのミネラル・ビタミンを適切に摂取し、骨の健康を維持しましょう。
3. ケアで目の周りの老化を遅らせる
マッサージと美容オイルで目の周りの血行を促進し、たるみの進行を遅らせることができます。
骨格についてはコントロールが難しいものの、靭帯や骨の健康維持、ケアによってたるみの予防や改善が期待できます。早めの対策と継続が重要であり、適切なスキンケアと栄養補給を心がけましょう。
